良性発作性頭位めまい症

三半規管に耳石が浮遊することによって起こるめまいです。
頭を動かすと起こり、比較的短時間でいったん消失します。
軽いときには浮遊感を、重いときには回転性のめまいを感じます。
比較的多くの方が経験される「頭を動かすと気分が悪くなる」というものの中には、この良性発作性頭位めまいの方が多くおられます。
薬の内服や、リハビリなどによって多くの場合改善しますが、治療に抵抗する場合には耳石置換法という理学的治療も可能です。

メニエール病

数時間つづく回転性のめまいと、片方の低音部の難聴を特徴とします。
特徴の一つとして、いったん軽快しても再発してしまいます。
内耳移行性の高い利尿薬を内服していただきます。期間中きちんと内服することによって寛解している期間をなるべく延ばすことができるといわれています。
実際10年以上再発することなく過ごされる方も多くおられます。
しかし、この疾患は実は非常に頻度の低いものですので、メニエール病と一度診断されたことがある方でも、耳鼻咽喉科で診察を受けると違うめまい疾患であったということも多いです。

前庭神経炎

多くの場合、風邪などの感冒症状の後に起こる非常に激しいめまいです。
症状が激しい場合には随伴する自律神経症状（嘔気・嘔吐、頭痛、倦怠感などさまざま）も加わり日常生活に大きく支障をきたします。
嘔気がひどく、経口摂取ができない場合などは、入院可能な施設へのご紹介が必要な場合もあります。

頸性めまい

頸部の筋緊張などもめまいを引き起こします。
症状に合った治療が重要です。

小脳梗塞など中枢性めまい

赤外線カメラを搭載するフレンツェル眼鏡という眼振（めまいが起こっている際の眼球の動き）を観察する器械により、患者さまの状態をしっかりと診断することが重要です。